山本産婦人科(三重県津市)の子宮筋腫・卵巣腫瘍・子宮頚癌・頚管ポリープ・子宮体癌・乳癌についてのページです。

産婦人領域の腫瘍について

子宮筋腫

◆どんな特徴があるの?

子宮にできる最もポピュラーな良性腫瘍です。エストロゲンという女性ホルモンに刺激されて大きくなるので、閉経になるまでは増大する可能性がありますが、閉経時期を過ぎると自然に縮小するのが特徴です。良性ですから、転移を起こして命を落とすようなこともありませんが、増大することにより支障を来すのが問題です。
発生部位により、漿膜下筋腫(有茎性・無茎性)・筋層内筋腫・粘膜下筋腫(有茎性・無茎性)・頚部筋腫・靱帯内筋腫などがあります。

◆子宮筋腫ってめずらしいの?

めずらしくありません。40歳代の女性では、3人から4人に1人子宮筋腫を持っています。

◆どんな症状があるの?

過多月経月経困難症の2つが主な症状で、特に粘膜下筋腫では症状が強くなります。その他の症状は、腫瘍による腹部圧迫症状で、膀胱が圧迫されると頻尿尿閉(尿が出づらくなる)が、直腸が圧迫されると便秘が、さらに大きくなると腫瘤感膨満感腹囲の増大なども出現します。また、有茎性子宮筋腫が茎捻転を起こしたり、筋腫内部が2次変性や感染を起こしたりすると腹痛圧痛が出現するようになります。

◆子宮筋腫って遺伝するの?

双子の場合、1人が子宮筋腫になってもう1人が子宮筋腫になる頻度は、1卵性の方が2卵性よりも高く、子宮筋腫の患者さんの家系を調べてみると、そうでない家系よりも頻度が高いことがわかっています。したがって、子宮筋腫には遺伝的な背景があることが推察されています。

◆まぎらわしい病気はないの?

有茎性漿膜下筋腫や靱帯内筋腫では、位置的関係から充実性卵巣腫瘍とまぎらわしいことがあります。筋層内筋腫では子宮腺筋症との鑑別が必要ですが、子宮筋腫に子宮腺筋症が合併(30〜40%)している場合もあります。

◆悪性化しないの?

子宮筋腫が悪性化することはほとんどありません。ただし、子宮筋腫の診断で手術が行われた人の中で、病理検査の結果、悪性の平滑筋肉腫が0.2〜0.7%発見されています。また、組織学的に、筋腫とも肉腫とも断定できない中間型腫瘍群を含めると約1%になると考えられています。ちなみに、肉腫は上皮以外の部分から発生するものを指し、上皮から発生する癌と区別されますが、悪性腫瘍であることには変わりありません。
子宮筋腫と悪性の平滑筋肉腫を臨床的に区別することは、MRIやCTを用いても困難な場合があります。したがって、子宮筋腫を指摘された人では、指示された間隔で定期検診を受け、悪性を疑わせるような急激な腫瘤の増大や陰影の異常が出現してきていないことを確かめてもらいましょう。

◆どんな検査をするの?

超音波断層検査により、腫瘍の位置と大きさ、内部構造の状態、周囲の正常筋層との境界の状態、内膜への突出の有無などを検討します。また、MRIにより平滑筋肉腫や子宮腺筋症との鑑別が試みられます。
★黒っぽく見えるのが子宮筋腫です。写真では3個の筋腫が認められます。
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◆どのように治療するの?

    1.今後、妊娠・分娩を希望されるかどうか
    2.閉経までのおよその期間がどれくらいなのか
    3.子宮筋腫以外に合併症がないかどうか などの点を参考に患者さんの意向に沿って
     治療法が選択されます。

    子宮筋腫の治療法

      保存的療法
      1)対症療法
        月経困難症に対しては鎮痛剤で、過多月経にもとづく貧血に対しては増血剤で対処し、経過観察がなされます。症状の緩和には、漢方薬も用いられることがあります。ただし、対症療法には自ずから限界があることも事実です。
      2)低用量ピル
        子宮筋腫の有無にかかわらず、ピルは過多月経や月経困難症に効果があるため、妊娠を希望しない方では試みられています。
      3)GnRHアゴニスト
        GnRHの生理活性を持つ薬剤をGnRHアゴニストと呼びます。卵巣からのエストロゲン分泌を抑制し無月経を誘導するため、子宮筋腫の縮小と症状の改善が望めますが、中止により卵巣機能が回復すると“元の木阿弥”になってしまいます。したがって、閉経前の人に閉経に逃げ切るまでの治療法として選択されたり、手術前に一時しのぎの目的で用いられます。
        薬剤としては、スプレキュア・ナサニールなどの鼻腔噴霧剤やスプレキュアMP・リュープリン・ゾラデックスなどの徐放型注射剤があります。
      4)ダナゾール
        本来、子宮内膜症に用いられる薬剤ですが、無月経を誘導し、子宮筋腫にもある程度の効果が期待できますが、子宮内膜症を合併している場合に適応があると考えた方がよいでしょう。体重増加・液体貯留・にきび・声の変化・肝障害などの副作用に注意が必要です。
      5)子宮動脈塞栓術
        骨盤内血管造影下に両側子宮動脈へ塞栓物質(ポリビニールアルコールやゼラチンスポンジ)を注入する方法で、有効性・安全性ともまだ確立されておらず、保険適用もありません。疼痛・発熱・炎症反応などの栓塞術後症候群が問題となっています。
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      手術療法
      1)子宮全摘術
      A) 腹式単純子宮全摘術
      開腹手術により子宮を全摘出する方法で、巨大筋腫や癒着例にも対応できます。皮膚切開には縦切り(正中縦切開)と横切り(パンネンスチールPfannenstiel切開)があり、美容上、術後の創を目立たなくするためには横切り切開が行われます。
      B) 腟式単純子宮全摘術
      腟から子宮を全摘出する方法で、お腹に手術の創が残らないメリットがありますが、巨大筋腫や癒着例では困難となります。
      C) 腹腔鏡下腟式単純子宮全摘術
      腹腔鏡を腟式子宮全摘術の補助手段として用いる方法で、腹式手術と腟式手術のメリットをあわせ持っていますが、一般的に手術時間が長くなるデメリットがあります。
      2)子宮筋腫核出術
      筋腫のかたまりを筋腫核と呼びます。
      筋腫核出術は、将来妊娠・分娩をご希望になる方に行われる手術で、
      1. 筋腫自体が不妊症の原因と考えられる場合
      2. 妊娠した時に筋腫の存在が支障をきたす可能性のある場合
      3. 症状(過多月経・月経困難症)が強い場合
      に行われます。筋腫核のみを摘出し、子宮を温存します。
      A)腹式子宮筋腫核出術
      開腹して子宮筋腫核を摘出する方法で、子宮を直接触診できるので取り残しが比較的少ないメリットがあります。
      B)腹腔鏡下子宮筋腫核出術
      腹腔鏡を使って子宮筋腫核を摘出する方法で、手術侵襲や術後の癒着が少ないメリットがありますが、手技的に熟練を要します。
      C)子宮鏡下子宮筋腫摘出術
      子宮鏡(リゼクトスコープ)を用いて粘膜下筋腫を摘出する方法ですが、まだ限られた施設のみで行われています。
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◆手術するしないはどのように決めるの?

まず子宮の大きさからは、握りこぶしの大きさ(手拳大)以上が一つの目安となります。それに、自覚症状(生理の量が多い・生理痛がひどいなど)の強さや閉経までの推定期間などが加味されて総合的に判断されます。ただし、粘膜下筋腫では、大きさに関係なく過多月経となり、強度の貧血に陥りやすいので、場合によっては大きさとは関係なく手術の対象となることがあります。
子宮筋腫の経過観察中に増血剤で貧血の治療を受けている場合、増血剤を中止すると、すぐにまた貧血に戻る人では、手術を考慮しなければなりません。

◆薬でなんとかなりませんか?

閉経間近の人であれば可能です。GnRHアゴニスト(上表)を4ヶ月間使用してエストロゲン分泌を抑えることにより、子宮筋腫の縮小を図ります。その後、閉経に逃げ込めれば再度子宮筋腫の増大なく経過することができるというわけです。この治療法を“逃げ込み療法”と呼びますが、“逃げ込み”ができなかった場合、つまり、まだ卵巣機能が回復する年代では、治療の終了後にエストロゲンが再上昇するため、子宮筋腫は冬眠から目覚めるように再度大きくなってしまいます。
また、この薬剤療法では、当然ながら更年期を早めるわけですから、不快な 更年期症状 が発現したり、 骨粗鬆症 に注意したりする必要があることも了解しておくべきでしょう。
子宮筋腫の治療においては、薬物療法はあくまでも姑息的手段であり、手術療法でなければ根治を望めないことを理解して下さい。
◆手術の創がおなかにできることに抵抗があるのですが?
美容上のことをご心配なら、腟式手術がおすすめです。おなかに一切創を残すことなく子宮を全摘することができます。だだし、巨大化した子宮筋腫や腹腔内癒着が考えられる場合では、安全性の面から腹式(開腹)手術が選択されることが多くなります。腟式手術がお望みなら、大きくなりすぎて時機を逸することのないよう、早めの治療を受けましょう。
妊娠・分娩をご希望の方では、子宮筋腫核出術が行われますが、粘膜下筋腫に行われる子宮鏡下子宮筋腫摘出術の例外を除けば、残念ながら腟式に核出術を行うことはできません。赤ちゃんを産むためと思ってあきらめて下さい。
今後、腹腔鏡下で子宮筋腫核出術を行う施設が増えてくるものと期待できますが、腹腔鏡下手術であっても、腹部に数カ所に小さな切開創が残ることは覚悟しておかなければなりません。
腹式(開腹)手術であっても、切開を縦ではなく横(パンネンスチール切開)にすることにより、かなりの美容効果を望むことができますから、あまり深刻に考えないで下さい。
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◆子宮を摘出したら女性じゃなくなるのでは?

医師にも聞きずらい質問に、『子宮を取ったら女じゃなくなるのでは?』とか、『性生活で夫が満足してくれないのでは?』とか、『私自身も性生活に満足できないのでは?』とか、『更年期が早く来て老け込むのでは?』とか、『子宮を取った後、おなかに空洞ができるのでは?』などがあります。
ここでこれらの質問にお答えいたします。すべて取り越し苦労です。

    子宮を取ったら女じゃなくなるのでは?

    いいえ、立派な女性です。子宮にはホルモン分泌機能はなく、子宮を摘出したからといって、日常生活では何ら変わることはありません。しいて言えば、今後子宮癌になる可能性が全くなくなってラッキーということくらいでしょうか。

    性生活で夫が満足してくれないのでは?

    そんなことはありません。子宮を摘出しても腟には問題ありません。腟円蓋部と呼ばれる腟の上端部で子宮と腟とを切り離しますから、腟の長さも手術前と同じで短くはなりません。また、性機能にも変化はありません。

    私自身も性生活に満足できないのでは?

    そんなことはありません。手術前と同じです。もっとも倦怠期までは手術で取り除けませんが------。

    更年期が早く来て老け込むのでは?

    そんなことはありません。卵巣の機能は残っていますから問題はありません。
    ただし、だれでも時期が来れば、多少の個人差はあるものの更年期の症状を経験するでしょう。手術のためではなく、加齢のためです。念のため。

    子宮を取った後、お腹に空洞ができるのでは?

    そんなことはありません。生物や理科の時間に見た生体模型の場合は、模型の子宮の部分を取り外すと確かに空洞はできます。でもそれはあくまでも生体模型の話です。人間のおなかの中では、ここが子宮、ここが卵巣とキッチリ区分けされているのではなくもっと流動的です。子宮が摘出されたら、その場所にまわりの腸管が滑り込んでくるにすぎません。
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◆再発するのですか?

子宮全摘術を受けた場合は当然再発の可能性は皆無です。子宮筋腫核出術を受けた場合では、手術の際に数ミリの大きさの子宮筋腫まですべて取り除くことは不可能なため、時間の経過とともに再度子宮筋腫が発見されるようになることがあります。保存的療法の場合は、治療終了時に卵巣機能が回復する状況にあれば、エストロゲン作用の再発現により、再度増大や新たな子宮筋腫の発見につながることが考えられます。

◆妊娠中に見つかった場合は?

妊娠中には、1〜4%の頻度で子宮筋腫が発見されています。妊娠中に子宮筋腫が発見された場合は、切迫流産切迫早産前期破水、胎位異常などに注意することが必要です。また、子宮筋腫が胎盤付着部の直下にあると常位胎盤早期剥離といって胎盤が赤ちゃんの出産前に剥がれたり、弛緩出血といって分娩後に多量出血を起こしたりする危険性も示唆されています。頚部子宮筋腫のように産道を塞ぐ部位にできた子宮筋腫では、帝王切開術を余儀なくされることもあります。

◆日常生活の注意点は?

子宮筋腫が見つかった場合は、過多月経から慢性的な貧血に陥らないよう、日頃から鉄分の多い食物を摂取するように心がけましょう。妊娠・分娩を希望するのであれば、“子宮筋腫が増大する前がよいのか、子宮筋腫核出術を受けた後がよいのか”などについて産婦人科医と相談の上、家族計画を立てましょう。
子宮筋腫は良性のため緊急性が低く、手術を受けるとしても、時期についてはある程度の融通がききます。自分にとっていつの手術が都合がよいのかを家族と相談し、その時期までは主治医の適切な管理を受けましょう。
GnRHアゴニストの治療を選択された方では、 更年期障害 のような症状が現れますが、深刻に受け止めずに乗り切りましょう。また、 骨粗鬆症 の予防のため、カルシウムをたくさん摂り、適度な運動習慣をつけましょう。


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卵巣腫瘍

◆どんな特徴があるの?

左右どちらか一方にできる場合(片側性)と両方にできる場合(両側性)とがあります。また、良性の場合と悪性の場合の他に、境界悪性型と呼ばれる良性と悪性の中間に位置するものもあります。
通常、腫瘍というと中・高年の病気と思われがちですが、卵巣腫瘍は特別で、新生児からお年寄りまで、いずれの年齢層にも認められ、しかも若いから良性とは限らず悪性のことがあるからやっかいです。
また、種類の多さも卵巣腫瘍の特徴の1つです。これは卵巣を構成する細胞が、表層の表層上皮・皮質内の卵細胞(胚細胞)・卵細胞周囲(性索間質)に顆粒膜細胞と莢膜細胞・これらの間を埋める間質と多彩で、このいずれの細胞からも腫瘍が発生しうるためです。さらに、これらの原発性といわれる卵巣自体から発生する卵巣腫瘍の他に、転移性卵巣腫瘍といって、胃癌などの転移による二次的なものが加わります。
下に参考として卵巣腫瘍の種類に関する一覧表を示しましたが、ウンザリするほど多いことがおわかりいただけると思います。

卵巣腫瘍の臨床病理学的分類

(日本産科婦人科学会・日本病理学会)
  良性腫瘍 境界悪性腫瘍 悪性腫瘍
表層上皮性・間質性腫瘍 漿液性嚢胞腺腫
粘液性嚢胞腺腫
類内膜腺腫
明細胞腺腫
腺線維腫(上記の各型)
表在性乳頭腫
ブレンナー腫瘍
漿液性嚢胞腫瘍、境界悪性
[低悪性度腫瘍]
粘液性嚢胞性腫瘍(同上)
類内膜腫瘍(同上)
明細胞腫瘍(同上)
腺線維腫(上記の各型 )
表在性乳頭状腫瘍
ブレンナー腫瘍、境界悪性
[増殖性]
漿液性(嚢胞)腺癌
粘液性(嚢胞)腺癌
類内膜腺癌
明細胞腺癌
腺癌線維腫(上記の各型)
腺肉腫
中胚葉性混合腫瘍[ミューラー管混合腫瘍][癌肉腫]
悪性ブレンナー腫瘍
移行性上皮癌
未分化癌
性索間質性腫瘍 莢膜細胞腫
線維腫
硬化性間質性腫瘍
セルトリ・間質性細胞
腫瘍(高分化型)
ライディク細胞腫
[門細胞腫]
輪状細管を伴う性索腫瘍
顆粒膜細胞腫
セルトリ・間質細胞腫瘍
(中分化型)
ステロイド[脂質]細胞
腫瘍(分類不能型)
ギナンドロブラストーマ
線維肉腫
セルトリ・間質細胞腫瘍
(低分化型)
胚細胞腫瘍 成熟嚢胞性奇形腫[皮様嚢胞]
成熟充実性奇形腫
卵巣甲状腺腫
未熟奇形腫(G1、G2)
カルチノイド
甲状腺腫性カルチノイド
未分化胚細胞腫
卵黄嚢腫瘍[内胚葉洞腫瘍]
胎芽性癌[胎児性癌]
多胎芽腫
絨毛癌
悪性転化を伴う成熟嚢胞性奇形腫
未熟奇形腫(G3)
その他 非特異的軟部腫瘍
腺腫様腫瘍
性腺芽腫(純粋型) 癌腫
肉腫
悪性リンパ腫(原発性)
二次性[転移性]腫瘍

◆どんな症状があるの?

卵巣は“沈黙の臓器”とも呼ばれます。つまり、茎捻転のようなアクシデントを起こさない限り、病変があってもほとんど症状を現さないのが特徴です。したがって、悪性の場合、症状が出現した時には既に病期がかなり進行していることも多く、婦人科癌の中で死亡率が最も高くなっている原因と考えられます。ふだんから定期的に産婦人科を受診して、早期発見・早期治療に努めることが大切です。

◆まぎらわしい病気はないの?

子宮筋腫のうち有茎性漿膜下筋腫靱帯内子宮筋腫では、位置的関係から充実性卵巣腫瘍とまぎらわしいことがあります。また、卵管の炎症で卵管に膿や水が貯まる卵管留膿腫卵管留水腫、胎生期の遺残である卵巣上体に水が貯まる傍卵巣嚢腫、子宮内膜症によるチョコレート嚢胞などは卵巣嚢腫とまぎらわしいことがあります。
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◆どんな人がなりやすいの?

良性はともかく、悪性の卵巣腫瘍についてはご心配な方もみえると思いますので、卵巣癌の
リスクファクター
(危険因子)についてまとめておきます。

    家族歴

    1親等に卵巣癌の人がいる場合は、そうでない場合に比べてリスクが3.6倍、2親等以内に卵巣癌の人がいる場合は2.9倍とされ、遺伝的背景があるものと考えられます。

    食事

    動物性脂肪食(バター・肉類など)や肥満がリスクを高め、βカロチンがリスクを下げるとされています。

    月経歴

    排卵によって、卵巣上皮の破綻と修復が繰り返されるわけですが、この回数が多くなるほど、卵巣癌のリスクが高くなることが推測されます。したがって、初経の早かった人や閉経の遅かった人はなりやすいといえます。実際、52歳以降に閉経した人は、50歳未満で閉経した人に比べてリスクが1.9倍高くなるとされています。

    妊娠分娩歴

    多産の人はなりにくく、妊娠回数が1回増えるごとに、リスクが16〜22%減少すると報告されています。

    不妊症

    不妊の人はなりやすく、避妊をせずに10年以上妊娠しない人では、リスクが6倍以上に増加するとされています。また、多嚢胞性卵巣症候群 の人でも、リスクが2.5倍増加するとされています。排卵誘発剤との関連はまだ結論が出ていませんが、リスクの増加が示唆されています。

    経口避妊薬

    低用量ピルを服用するとリスクは低下し、1年以上の服用で50%、10年以上の服用で80%低下するとされています。

    ホルモン補充療法

    エストロゲンとプロゲステロンの併用ではリスクは高くならないが、エストロゲンの単独使用では1.6倍に高くなり、しかもこの単独使用期間が4〜9年目に卵巣癌が発症しやすい(相対リスク:2.1倍)とされています。
    ただし、現状ではホルモン補充療法はエストロゲンとプロゲステロンの併用で行われていることがほとんどなので、心配はいらないでしょう。

    他臓器癌の既往

    乳癌・大腸癌・子宮体癌になった人は、卵巣癌にもなりやすいとされています。
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◆どんな検査をして診断するの?

画像診断と腫瘍マーカー検査などがあります。

    1)画像診断

    超音波断層検査・CT・MRIなどがありますが、スクリーニングとしては経腟超音波断層検査といって腟からプローブと呼ばれる細い棒状の器械を挿入して画像を得る方法が優れています。検査に痛みはほとんどありません。
    ★患者さんごとに使い捨てのプロープカバーを装着して使用します。

    まず、両側卵巣に腫瘍陰影がないかどうか腹水がたまっていないかどうかを検討し、あればその大きさを測定します。もちろん大きければ大きいほど問題となるわけですが、正常大卵巣癌も存在するため、大きさだけでなく次のような陰影パターンも参考に検査がすすめられます。

    卵巣腫瘍のエコーパターン分類

    パターン 追記が望ましい項目 解説
    T型 嚢胞性パターン
    (内部エコーなし)
    隔壁の有無
    (二房性〜多房性)
    1〜数個の嚢胞性パターン
    隔壁の有無は問わない
    隔壁がある場合は薄く平滑
    内部は無エコー
    U型 嚢胞性パターン
    (内部エコーあり)
    隔壁の有無
    (二房性〜多房性)
    内部エコーの状態
    (点状・線状)
    (一部〜全部)
    隔壁の有無は問わない
    隔壁がある場合は薄く平滑
    内部全体または部分的に点状エコーまたは線状エコーを有する
    V型 混合パターン 嚢胞性部分:隔壁の有無、内部エコーの状態
    充実性部分:
    均質性;均質・不均質
    辺縁・輪郭
    中心充実エコーないし偏在する辺縁・輪郭平滑な充実エコーを有する
    後方エコーの減弱(音響陰影)を有することもある
    W型 混合パターン
    (嚢胞性優位)
    嚢胞性部分:隔壁の有無、内部エコーの状態
    充実性部分:
    均質性;均質・不均質
    辺縁・輪郭
    辺縁・輪郭が粗雑で不整形の(腫瘤壁より隆起した)充実エコーまたは厚く不均一な隔壁を有する
    X型 混合パターン
    (充実性優位)
    嚢胞性部分:隔壁の有無、内部エコーの状態
    充実性部分:
    均質性;均質・不均質
    辺縁・輪郭
    腫瘤内部は充実エコーが優位であるが、一部に嚢胞エコーを認める
    充実性部分のエコー強度が不均一な場合と均一な場合がある
    Y型 充実性パターン 内部の均質性:
    均質・不均質
    辺縁・輪郭
    腫瘤全体が充実性エコーで満たされる
    内部エコー強度が均一な場合と不均一な場合とがある
    分類不能 上記すべての項目 T〜Y型に分類が困難
    (日本超音波医学会・用語診断基準委員会、2000年)

    表は日本超音波医学会が提案しているものですが、腫瘤の壁および腫瘤内部の陰影パターンを重要な診断基準とし、T〜Yの6型に分類しています。
    悪性腫瘍ではW〜Y型が大部分を占めていて、W型約50%、X型約70%、Y型約30%であり、T〜V型を示すものは3%以下にどどまるとされています。
    超音波断層検査のスクリーニングで精査が必要と判定された場合は、さらにCT・MRI検査がなされることになります。
    T型嚢胞性パターン
    超音波では水の貯まった部分は黒く見えます。左右2つの袋(2房性)の中央に白っぽく見えるのが隔壁です。典型的な良性のエコー像です。
    X型混合パターン(充実性優位)
    白っぽく見えるのが充実性部分で、黒っぽく見えるのが嚢胞性部分です。
    悪性腫瘍の可能性があり、精密検査が必要です。
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    2)腫瘍マーカー

    腫瘍マーカーにはいろんな種類がありますが、単独で卵巣腫瘍を診断することには無理があり、あくまでも画像診断との併用がなされています。ただし、手術療法後の治療効果の判定や再発の発見には多いに役立っています。
    下表に腫瘍の種類別の腫瘍マーカーの選択基準を示していますが、妊娠をはじめとする疑陽性を呈する状態があるかどうかを考慮して判断する必要があります。

    腫瘍マーカーの選択基準

    腫瘍 組織選択性マーカー 汎用マーカー
    頸癌
    外陰・腟癌
    扁平上皮癌  SCC抗原 CEA
    腺癌 CA125
    体癌 腺癌 CA125、CA19−9 TPA
    子宮肉腫   CA125
    卵管癌   CA125 BFP

    βCF
    卵巣癌 表層上皮
    間質性
    CA125
    CA72−4、CA54/61
    STN、SLX、CA19−9
    胚細胞性 AFP、hCG
    SCC抗原
    フェリチン
    性索間質性 エストロゲン IAP
    乳癌   CA15−3、CA72−4
    絨毛癌 hCG,hCG−β、SP-1

    主な腫瘍マーカーの疑陽性疾患

    CA125
    妊娠、子宮内膜症、胸膜炎、腹膜炎
    月経、腹水
    CA19−9
    類皮嚢胞腫、膵炎、肝・胆道疾患
    CA724、STN
    呼吸器疾患、肝疾患
    CA54/61
    CEA
    肝・胆道疾患、消化器ポリープ、
    高齢、喫煙
    TPA
    妊娠、炎症
    HCG
    妊娠
    AFP
    妊娠、慢性肝炎、肝硬変
    SCC
    皮膚疾患、消化器疾患
    (沼文隆・縄田修吾より)
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◆どのように治療するの?

まず、病期分類がなされます。病変が卵巣に限局している場合をT期、骨盤内臓器に進展している場合をU期、骨盤腔を越える腹膜進展・後腹膜あるいは鼠径リンパ節への進展・肝臓表面や大網や小腸への転移を認める場合をV期、遠隔転移・肝臓実質への転移・胸水から悪性細胞が証明される場合をW期と大別し、さらに詳しく亜分類(Ta,Tb,Tc,Ua,Ub,Uc,Va,Vb,Vc)がなされます。

卵巣癌の期別分類(FIGO)

【参考資料】
T期 卵巣に限局しているもの
Ta期 腫瘍が一側の卵巣に限局し、癌性腹水がなく、被膜表面への浸潤や被膜破綻の認められないもの
Tb期 腫瘍が両側の卵巣に限局し、癌性腹水がなく、被膜表面への浸潤や被膜破綻の認められないもの
Tc期 腫瘍が一側または両側の卵巣に限局するが、被膜表面への浸潤が認められたり、腹水または洗浄液の細胞診にて悪性細胞の認められるもの
 
U期 腫瘍が一側または両側の卵巣に存在し、さらに骨盤内への進展を認めるもの
Ua期 腫瘍の進展ならびに/あるいは転移が子宮ならびに/あるいは卵管におよぶもの
Ub期 他の骨盤内臓器に進展するもの
Uc期 腫瘍発育がUa・Ubで被膜表面への浸潤や被膜破綻が認められたり、腹水または洗浄細胞診にて悪性の認められるもの
 
V期 腫瘍が一側または両側の卵巣に存在し、さらに骨盤外の腹膜播種ならびに/あるいは後腹膜または鼠径部のリンパ節転移を認めるもの
Va期 リンパ節転移陰性例で腫瘍は肉眼的には小骨盤に限局しているが、腹膜表面に顕微鏡的播種を認めるもの
Vb期 リンパ節転移陰性例で、組織学的に確認された直径2cm以下の腹腔内播種を認めるもの
Vc期 直径2cmをこえる腹腔内播種ならびに/あるいは後腹膜または鼠径リンパ節に転移を認めるもの
 
W期 腫瘍が一側または両側の卵巣に存在し、遠隔転移を伴うもの
(FIGO:国際産婦人科連合)
病期と全身状態にもよりますが、治療の基本はできるだけ腫瘍塊を取り除くことであり、可能な限り手術療法が選択されます。腫瘍塊が2cm以上あると放射線や抗癌剤の効き目が悪いとされていますので、後腹膜リンパ節を含め広範囲のリンパ節郭清もなされます。
手術療法のみで根治が期待できるのは、Ta期(癌が片側卵巣のみに限局)の分化型のものだけであり、それ以外は化学療法を併用した集学的治療が必要とされ、静脈内化学療法や腹腔内化学療法が行われます。
将来的には、腫瘍特異抗原を用いた免疫化学療法も一般化してくるものと考えられます。
治療の効果判定や再発の早期発見には、治療前に陽性であった腫瘍マーカーの継続測定が役立つので、月1回あるいは化学療法毎に測定します。測定値が順調に低下していけば治療効果が良好と判定され、再上昇してくれば再発が懸念されます。
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◆手術するしないはどのように決めるの?

もちろん悪性腫瘍が考えられる場合は大きさにかかわらず手術するのが基本です。
良性と考えられる場合は、大きさから言えば通常直径5〜6cmが1つの目安となります。それ以下の大きさで画像診断が単純な嚢胞性パターンを示し、明らかに良性と考えられる場合にのみ、茎捻転などのアクシデントがない限り、3ヶ月毎の定期検診で経過を観察してもよいと思われます。
充実性の場合や嚢胞内に乳頭状増殖を認める場合は、正常大卵巣癌も存在することから、大きさとは関係なく手術を考慮した方がよいでしょう。

◆薬でなんとかなりませんか?

子宮内膜症で卵巣にできるチョコレート嚢胞(腫瘍ではありません)の場合は、嚢胞が小さければ薬物療法にある程度の期待を寄せることができますが、卵巣腫瘍の場合はあくまでも手術療法が基本で、お薬で何とかできるものではありません。
◆手術の創がおなかにできることに抵抗があるのですが?
画像診断が単純な嚢胞性パターンを示し、明らかに良性と考えられる場合は、腹腔鏡下手術を行うことができます。腹腔鏡下手術であれば、お腹に数カ所小さな創ができるだけであり、時がたてば目立たなくなります。また、開腹術であってもお腹を横に切開する(パンネンスチール切開)ことで美容上の改善をはかることができます。ただし、悪性腫瘍でリンパ節廓清などを行う場合は、縦切開にならざるを得ないことを理解して下さい。

◆卵巣を摘出したら女性じゃなくなるのでは?

まず、良性腫瘍の場合、選択される手術術式には正常卵巣組織から卵巣腫瘍部分だけを皮を剥くように分離して切除する方法【卵巣嚢腫切除(核出)術】か、腫瘍のある側の卵巣を卵管とともにすべて切除する方法(片側卵管卵巣切除術)があります。卵巣嚢腫切除術であれば、両方の卵巣が残るわけですから卵巣機能に何ら問題は起こりません。排卵も両側卵巣から起こり妊娠も可能です。片側卵管卵巣切除術であれば、一方の卵巣は残るわけですから、この場合も卵巣機能に問題はありません。つまり卵巣が片側だけになったからといって、女性ホルモンの分泌量が半分に減ることはなく、残った卵巣が代償的に働いて一定のホルモンレベルが維持されるわけです。排卵も残った方の卵巣から毎月起こりますから、もちろん妊娠も可能です。

コーヒーカップ
なぜ卵管を残さないのですか?
良性腫瘍のある側の卵巣が切除される場合は、同側の卵管も一緒に切除されます。卵管を残さない理由は、残した場合、将来的に卵管に炎症が及び卵管炎などのトラブルを起こさないためだと理解して下さい。取ってしまうのは何だかもったいないように感じるかもしれませんが、残したとしても妊娠に貢献するわけでもなく、意味がないからです。

悪性卵巣腫瘍の場合では、一般的にTa期(腫瘍が片側卵巣に限局)で高分化型(G1、悪性度が低い)では、将来の妊娠の可能性を残すために、反対側の卵巣や子宮を残す術式がとられています。それ以外の早期癌で組織型から化学療法が効果的と判断される場合では、ご本人の強い希望があればインフォームドコンセントの下に妊孕性を温存する術式(卵巣・子宮を残す術式)が考慮されることもあります。ただし、進行例や悪性度の高い未分化型の場合では、原則としてして両方の卵巣を子宮とともに摘出することになりますし、さらに必要に応じてリンパ節廓清も行われます。
ただし、たとえ両方の卵巣を切除したとしても、子宮を切除したとしても、決して女性でなくなるわけではありません。腫瘍がホルモン依存性でない限り、ホルモン補充療法といって女性ホルモンを外から補うことによって女性としての機能は十分維持できますからご安心下さい。


コーヒーカップ
なぜ子宮や反対側の卵巣も摘出するのですか?
卵巣からのリンパ液の流れ、つまり悪性腫瘍の転移経路は3つあります。1つ目は骨盤漏斗靱帯(卵巣の動静脈が入っています)に沿って腹部大動脈に向かうルート、2つ目は卵巣固有靱帯(卵巣と子宮を結んでいます)から子宮を経由して子宮円靱帯(子宮と鼠径部を結んでいます)から鼠径リンパ節に向かうルート、3つ目は卵巣固有靱帯から子宮底部(子宮の頭の部分)を経て反対側の卵巣に向かうルートです。1つ目の対策として大動脈リンパ節廓清が行われ、2つ目と3つ目の対策として子宮と反対側の卵巣の摘出が行われるわけです。

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◆妊娠中に見つかった場合は?

妊婦さんに卵巣腫瘍が合併する頻度は約1%とされています。多くは黄体嚢胞で治療の必要がありませんが、約5,000〜20,000分娩に1例の頻度で悪性卵巣腫瘍があるとされているので注意が必要です。妊娠中には急性腹症となる茎捻転も9〜19%の頻度で起こるとされ、破裂も3%の頻度で認められています。また、流・早産や分娩障害の原因となる可能性も考慮する必要があります。
茎捻転の場合は、妊娠の時期を問わず手術療法の対象となります。超音波断層検査・腫瘍マーカー(妊娠の影響を受けるものとそうでないものがあります)・MRIなどの検査から腫瘍が良性と判断された場合は、5〜6cmの大きさであれば経過観察し、それ以上であれば原則として手術療法が選択されます。手術時期は妊娠初期であれば、安定期に入りだす14〜15週以降が望ましく、妊娠末期であれば増大した子宮で手術操作が難しいため、分娩後まで待期されます。
悪性卵巣腫瘍の疑いがある時は、胎児が生存可能かどうかの判断要素が加わるものの、原則としては非妊娠時と同じような手術療法が行われ、必要に応じて化学療法を併用した集学的治療が考慮されます。


コーヒーカップ
黄体嚢胞について
排卵後の卵胞から黄体が形成されますが、妊娠が成立すると胎盤のもとになる絨毛組織からHCG(human  chorionic gonadotropin)というホルモンが分泌されます。このHCGの作用を受けて黄体は退縮することなく妊娠黄体となり、プロゲステロンなどのホルモンを産生し続けて妊娠の維持に貢献しています。つまり、“胎盤が完成するまでの不安定な時期を、黄体によって流産することなく持ちこたえている”わけです。この時、HCGの刺激が過剰になりすぎると黄体は水腫状になって黄体嚢胞が形成されます。大きさは10cmを超えることはほとんどなく、またHCGの分泌がピーク(妊娠8〜10週)を過ぎて減少してくると、黄体嚢胞もしだいに縮小傾向を示すようになってきます。したがって、茎捻転のようなアクシデントがない限り経過観察でよいわけです。

◆日常生活の注意点は?

卵巣癌の60%以上がV期W期であることは、卵巣がいかに無症状の“沈黙の臓器”であるかを物語っています。したがって、子宮癌検診のたびに超音波断層検査で卵巣のチェックを受けることが大切でしょう。検診車を利用した集団検診では、内診と細胞診のみが施行される場合が多いので、できれば年1回産婦人科を受診して、超音波断層検査を含む癌検診を受けることをおすすめします。
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子宮頚癌

◆どんな特徴があるの?

子宮頚癌の約90%は扁平上皮癌で、約10%が腺癌となっています。近年発症年齢が若年化傾向をたどっているのが気懸かりです。

◆どんな症状があるの?

初期癌の症状としては、性器出血が35.5%と高頻度ですが、無症状のことも51%と半数以上を占めています(癌研、1997)。性器出血の多くは接触出血と呼ばれるもので、性行為の後に認められますが、排便時に腟内容中の血液が圧出されて出血をきたすこともあります。
不正性器出血や接触出血などは、ホルモン環境の乱れ子宮腟部ビランでも起こりますが、子宮癌の可能性も念頭に置いて産婦人科を受診すべきでしょう。また、初期の子宮頚癌の多くが無症状であることから、日頃から定期検診を受け、症状が出る前に早期発見できるよう努めるべきでしょう。

◆どんな人がなりやすいの?

    感染症

    ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症が一番重大なリスクファクターとなっています。HPVに感染している人では、リスクがなんと20〜30倍になるとされていますから、注意が必要です。
    HPVにはいろんな種類があり、特に16型・18型・31型・52型・56型などの感染でリスクが高く、扁平上皮癌(子宮頚癌)では16型が40〜50%検出されています。また、腺癌でも約40%に18型が検出されています。一方、尖圭コンジロームの原因である6型・11型などは、子宮頚癌での検出率が低いとされています。
    単純ヘルペス感染症については、リスクファクターであるとする報告とそうでないとする報告があり、結論には至っていません。いずれにしろ、HPV感染症ほどの影響はないものと考えられます。
    クラミジア感染症については、子宮頚癌患者さんにクラミジア抗体の陽性率がHPVとの混合感染を補正しても高いことから、リスクファクターと考えられています。
    同様にサイトメガロウイルス感染症や淋病もリスクファクターと考えられています。

    社会歴

    セックスパートナーの数が多いほど、初めてセックスを経験した年齢(初交年齢)が低いほどなりやすいとされています。このことは、HPVなどの性行為感染症の機会が増えることに関係していると思われます。

    喫煙歴

    喫煙によりリスクは2〜3倍になり、喫煙期間が長いほど、ヘビースモーカーであるほどリスクが高まることが知られています。タバコの代謝産物が免疫能を低下させ、HPVの持続感染を引き起こすことや、癌抑制遺伝子に働いて発癌に関与するものと考えられています。

    食事

    βカロチンの摂取量が少ない人ではリスクが3倍になるとされています。また、ビタミンCの摂取量が少ない場合もリスクが高くなるとされています。

    妊娠分娩歴

    妊娠・分娩回数が多いほどリスクが高いとされています。

    月経歴

    不正性器出血のあった人はリスクが高いとされています。

    経口避妊薬

    経口避妊薬を服用している人では、おしなべてリスクが1.3倍となり、服用期間が長くなればなるほど高くなり、8年以上では2.2倍になるとされています。
    一方、服用中止後は、時間が経過すればするほどリスクは低下し、8年以上経過すれば1.1倍となります。経口避妊薬を服用している人では、HPV陽性率が高いため、経口避妊薬自体がリスクを高めているのではなく、HPV感染によって発症している可能性があります。
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◆どんな検査をして診断するの?

    細胞診

    まずスクリーニング検査として細胞診が行われます。子宮頚癌はSCジャンクションの予備細胞(reserve cell)から発生するので、SCジャンクションあたりを擦過して細胞を採取します。高齢者ではSCジャンクションが子宮頚管内に引っ込んでいるので、ブラシで子宮頚管内を擦過して細胞を採取します。若干出血することもありますが、検査のためですから心配する必要はありません。

    細胞採取器具
    写真のようないろんなタイプの採取器具がありますが、高齢の人でSCジャンクションが頚管内に引っ込んでいる場合は、写真下の頚管ブラシで頚管内を擦過して細胞を採取します(歯間ブラシを少し大きくしたようなブラシです)。
    細胞診の結果は以下のようにクラス分類されます。

    細胞診のクラス分類

    クラスT 正常(生理的範囲内の変化にとどまる)
       
    クラスU 異常細胞を認めるが良性(炎症所見などを合併)
       
    クラスV 悪性を疑うが判定できない。
    Va 悪性を少し疑う。軽度・中等度異形成を想定する。
    このクラスから5%程度に癌が発見される。
    Vb 悪性をかなり疑う。高度異形成を想定する。
    このクラスから50%程度に癌が発見される。
       
    クラスW 極めて強く悪性を疑う。上皮内癌を想定する。
       
    クラスX 悪性。浸潤癌(微小浸潤癌を含む)を想定する。
    (日本臨床細胞学会)
    クラス別の方針
      1. クラスTの場合は心配いりません。1年に1回の経過観察がなされます。
      2. クラスUでは、炎症細胞が多くみられる場合、特に老人性腟炎の場合はエストロゲン腟錠にて加療後に再検査がなされます。6ヶ月毎くらいの検診が望ましいでしょう。
      3. クラスVaの80%以上は正常範囲に戻るとされますが、3ヶ月毎の経過観察が必要です。
      4. クラスVb以上では治療の対象となると考えて下さい。
      5. クラスW〜Xは癌で、Wは上皮内癌、Xは微小浸潤癌を含めた浸潤癌に相当します。もちろん速やかな治療が必要です。

    コーヒーカップ コイロサイトーシス
    表層や中層の扁平上皮細胞で核の周囲に広く明るく抜けた細胞質を持つ場合をコイロサイトーシス(koilocytosis)と呼びます。
    HPV感染に特徴的な所見のため、異常細胞の早期発見の手掛かりとして役立ちます。
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    コルポスコピー

    クラスVa以上では、コルポスコピーといって子宮腟部を拡大して観察する装置を用いて精密検査が行われます。頚管粘液を除いた後、3%酢酸を2〜3分間十分に塗布し、毛細血管を収斂させた後に観察します。主に酢酸加工後の白さと血管所見などで判断されますが、不透明な白さが強いほど高度病変で、血管に異常走行を認めれば、上皮内病変ではなく浸潤を開始した状態が示唆されます。
    観察の最後に、発見された疑わしい部位を対象に、狙い組織診が行われます。

    組織診

    パンチ・バイオプシーといって、専用の鉗子を用いて疑わしい場所の組織を2〜3mmかじり取って生検標本とします。通常、数カ所から採取しますが、子宮腟部は知覚神経の分布が少なく、無麻酔で行っても痛むことはありません。出血もそれほど多くありませんが、必要であれば止血処置を行います。検査当日の入浴は控えて下さい。性行為も数日間は控えて下さい。

    直腸診

    進行癌が疑われる場合は、子宮傍組織への浸潤がないかどうかを、直腸に指を挿入して調べます。

    CT・MRI

    浸潤の有無・転移の有無など頸癌の進行度をCT・MRIで調べます。

    子宮頚癌の臨床進行期分類

    【参考資料】
    0期 癌細胞が上皮内にとどまり、間質への浸潤を認めないもの
     
    T期 癌が子宮頚部に限局するものであり、体部浸潤の有無は考慮しない
    Ta期  組織学的にのみ診断できる浸潤癌(微小浸潤癌)
    Ta期は計測による間質浸潤の深さが5mm以内で縦軸方向の広がりが7mmを超えないものであり、脈管侵襲があっても進行期を変更しない
    Ta1期  間質浸潤の深さが3mm以内
    Ta2期  間質浸潤の深さが3mmを超えるが5mm以内
    Tb期  臨床的に明らかな病巣を形成するもの(表層浸潤を含む)
    Tb1期  病巣が4cm以内
    Tb2期  病巣が4cmを超える
     
    U期 癌が頚管を超えて広がっているが、骨盤壁または腟壁下
    1/3に達していないもの
    Ua期  腟壁浸潤が認められるが、子宮傍組織浸潤を認めないもの
    Ub期  子宮傍組織浸潤を認めるもの
     
    V期 癌浸潤が骨盤壁にまで達するもので、腫瘍塊と骨盤壁との間に余地のないもの、または腟壁浸潤が下1/3を超えるもの
    Va期  腟壁浸潤は下1/3を超えるが、子宮傍組織浸潤は骨盤壁に達していないもの
    Vb期  子宮傍組織浸潤が骨盤壁にまで達しているもの、または明らかな水腎症や無機能腎を認めるもの
     
    W期 癌が小骨盤を超えて広がるか、膀胱・直腸の粘膜を侵すもの
    Wa期  隣接臓器に広がったもの
    Wb期  遠隔臓器への転移

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◆どのように治療するの?

    手術療法

      円錐切除
      初期癌の疑いがある時に診断と治療を兼ねて行われる方法です。切り取った組織から確定的な病理診断を下すことができます。0期〜Ta1期であれば、切り取った断面に癌がない限り、将来妊娠・分娩を希望する人では厳重な管理の下に経過観察がなされます。
      円錐切除
      子宮全摘術
      将来の妊娠・分娩を希望しない人では、0期では単純子宮全摘術(子宮筋腫の手術と全く同じ手術)が、Ta1期では準広汎子宮全摘術(単純子宮全摘術よりも少し子宮周囲組織を多めに切除する手術)、Ta2期以上では広汎子宮全摘術(骨盤壁まで子宮周囲の靱帯組織を切除する手術)とリンパ節廓清が行われます。

    放射線療法

    子宮頚癌では放射線療法と手術療法の治療成績がほぼ同等であることが示され、日本では手術療法が先に選択されることが多いのに対し、欧米では最初から放射線療法を選択することが主流となっています。

    化学療法

    化学療法には、予後の改善を期待して手術前に行う術前化学療法や放射線療法と同時に行う同時化学放射線療法の他に、再発例を対象に寛解導入を目的に行う場合があります。
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◆妊娠中に見つかった場合は?

Ta1期で円錐切除で取り切れていると判断される場合は妊娠継続は可能と考えられています。Ta2期でも取り切れていると判断された場合は妊娠継続の可能性もありますが、Ta2期で断端部に癌の遺残がある場合やTb期以上の浸潤癌が確認された場合は原則として妊娠の継続が中止されます。もちろんいずれの場合もインフォームドコンセントが必要なことは言うまでもありません。なお、妊娠中は子宮腟部の血流が豊富で、円錐切除術は出血を伴いやすく止血操作が容易でない場合もあることを理解しておいて下さい。
Tb期以上の浸潤癌では、速やかに治療を開始する必要があるため、妊娠初期では人工妊娠中絶後あるいは妊娠子宮のまま広汎子宮全摘術が行われます。妊娠22週以降で挙児を希望する場合は、通常30週以降で帝王切開後に広汎子宮全摘術を行います。

◆日常生活の注意点は?

子宮頚癌検診の受診間隔を検討してみると、3年以内に検診を受けたことのあるグループでは、上皮内癌が94%を占めているのに対し、検診歴のないグループでは、上皮内癌の占める割合は30%に過ぎないとのことです。また、検診間隔を5年以上あけた人が浸潤癌で発見されるリスクを1.0とした場合、毎年受診している人はそのリスクを1/10に減らすことができ、3年の間隔では5年間隔と同じリスクになるとのことです(日母研修ノート)。したがって、年1回の癌検診を欠かさず受けていれば、発見されたとしても子宮頚癌は初期の段階(上皮内癌)がほとんどで、完治が期待できるわけです。まずは、欠かさず定期的に癌検診を受けることが何よりも大切でしょう。

厚生労働省は、今まで30歳以上であった子宮癌検診の対象年齢を2004年から20歳 以上に引き下げ、2年に1回の受診を勧めています。この対象拡大の理由としては、50 歳以上の中高年層では子宮頚癌の罹患率が着実に低下しているのに対し、20歳代の若年層では逆に急激な増加傾向にあり、20〜24歳では約2倍に、25〜29歳では3〜4倍になっていることが挙げられます。これには、子宮頚癌の発症誘因となるヒトパピローマウイルス(HPV)感染が、性行為感染症の一種として若年層に蔓延してきていることが関係しています。
したがって、『私は若いから子宮癌なんて関係ないわ!』と考えるのではなく、成人式を済ませたら進んで子宮癌検診を受け、異常がないことを確かめるとともに、今後とも定期 検診を受け続ける“習慣づけ”を開始することが大切でしょう。 なお、検診回数については、厚生労働省は2年に1回としていますが、偶発的に起こりうる疑陰性(見落とし)が数パーセントあることを考慮すると、できれば年1回の検診が望ましいでしょう。もちろん、細胞診の結果に問題があった場合は、検診間隔は2〜3ヶ月 に短縮されることになります。

コーヒーカップ ヒトパピローマウイルス感染症が子宮頚癌の大きな原因と考えられることから、このウイルス(特に16型・18型)に対するワクチンが開発され、米国では既に使用されています(商品名:ガータシル、メルク社)。
米国でのワクチン接種の対象年齢が9歳からであることからも、性活動が活発になる前の予防接種がポイントであることがわかります。
日本では2006年6月よりグラクソ・スミスクライン社製のワクチンが臨床試験に入っています。はたしてどれくらいの短期間で厚生労働省が認可し、また何歳からを接種対象にするのでしょうか?
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頚管ポリープ

頚管粘膜より発生する隆起性病変で、マッチ棒の頭くらいから親指の頭くらいまでのさまざまな大きさもものがあります。通常1個のことが多いのですが、複数見つかることもあります。

◆どんな症状があるの?

通常無症状のことが多く、たまたま検診で見つかることが多い疾患です。時には不正出血、特に接触出血といって性行為の刺激により出血をきたすこともあります。

    ◆どうしてできるの?悪性じゃないの?

    炎症性刺激などによって子宮頚部上皮が増殖してできます。したがって、ほとんどが良性です。ただし、稀に上皮に異形成や癌性変化のみられることもあります。

◆どのように診断するの?

腟鏡診といって直接子宮腟部を観察することによって簡単に診断できます。粘膜と同じ色調かやや充血した軟らかい隆起物として認められ、触ると容易に出血します。子宮内膜から出てくる子宮内膜ポリープや子宮内膜の直下にできた粘膜下筋腫の筋腫分娩(粘膜下筋腫が子宮腔から腟内に出てきているものを筋腫分娩と呼びます)と鑑別診断が必要な場合がありますが、茎がどこから出てきているのか、腫瘤の硬さはどうなのかをチェックすることによって診断できます。

◆治療はどうするの?

ポリープ茎の根本をねじり切ったり、生検鉗子で切断したりして簡単に切除できます。切除に痛みは伴わず、もちろん麻酔も必要ありません。数秒で終了します。
念のために、悪性でないことを確かめる目的で、切り取ったポリープは病理検査に提出することになります。

◆治療後の注意点は?

ポリープ切除後の1〜2日は少量の性器出血を認めますが心配はいりません。当日の入浴はやめて、性行為も2〜3日は控えてください。

◆再発するのですか?

ポリープは炎症性刺激により発生するため、切除してもまた新たにできてくることがしばしば認められます。したがって、年に1度は子宮癌検診をかねて産婦人科を受診し、新たなポリープができていないかどうかを確かめてもらいましょう。
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子宮体癌

◆どんな特徴があるの?

近年増加傾向にあり、子宮体癌は子宮癌全体の約30%を占めるようになってきています。発病のピークは50歳代で、50歳以上が79.3%を占め、40歳未満は5.8%にすぎません(日本産科婦人科学会)。
子宮頚癌が年々若年化傾向をたどっているのに比べ、子宮体癌の発症年齢は徐々に高まっている傾向があります。
子宮体癌はタイプTタイプUの2つのグループに分けることができ、タイプTは比較的若い年齢層に起こり、エストロゲンに対して依存性があり、子宮内膜増殖症が重症化して、分化度の高い比較的予後の良好な類内膜腺癌として発症します。タイプUは比較的高齢者に多く、エストロゲンに対しての依存性はなく、子宮内膜増殖症を経ずに発癌するのが特徴で、予後は不良とされています。

◆どんな症状があるの?

不正性器出血が子宮体癌の主な臨床症状で、90〜95%に認められます。子宮体癌の
3/4は閉経後の女性に認められているので、閉経後に不正性器出血をきたした場合は、必ず産婦人科を受診して下さい。不正性器出血をきたした人の中で、子宮体癌が発見される頻度を年代別に見てみると、40歳代:3%、50歳代:10%、70歳代:20%となっています。
つまり、70歳代の人が性器出血をきたせば、5人に1人と高率に子宮体癌であると言えます。また、若年婦人にも子宮体癌は発見され、子宮体癌の患者さんの約5.8%は40歳以下とされています。したがって、不正出血や月経異常を認める場合は、若くても必要に応じて内膜細胞診などの検査を受けるべきでしょう。

◆どんな人がなりやすいの?

    エストロゲンに依存性のある子宮体癌:タイプTのリスクファクターには、以下のようなものがあります。

    肥満

    体重が58kg以下の人を基準にすると、体重が78kgを超えると子宮体癌のリスクが2.3倍に、96kgを超えると4.3倍になるという報告や標準体重の25kgを超えるとリスクが10倍になるとする報告もあります。これは、脂肪組織自体がエストロゲンの代謝に影響を及ぼすためと、血中の結合タンパク質(性ホルモン結合グロブリン)の濃度が低下することにより、遊離エストロゲンの生物活性が相対的に高まるためと考えられています。

    糖尿病

    糖尿病のある方では、子宮体ガンのリスクが2.8倍に高くなるとされています。

    食事

    高カロリー・動物性脂肪を含む食事は、性ホルモン結合グロブリンを低下させることと大腸からのエストロゲンの再吸収を促進することからリスクを高めるとされています。

    妊娠分娩歴

    初経が早かった人、分娩数が少なかった人はリスクが高いとされています。そのため、子宮体癌患者さんには、未婚者未産婦の人が比較的多く認められます。

    不妊症

    無排卵特に多嚢胞性卵巣症候群の方ではリスクが高くなるとされています。これは持続的にエストロゲン刺激がある反面、プロゲステロンの分泌不全が存在するためと考えられます。
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    経口避妊薬

    経口避妊薬を12ヶ月以上服用すると、子宮体癌のリスクが50%低下するとされています。

    閉経時期

    閉経が遅かった人はリスクが高いとされています。

    ホルモン補充療法

    エストロゲンの単独投与を10年以上受けるとリスクが9.5倍になるが、エストロゲンとプロゲステロンの併用ではリスクは高くならないとされています。

    ホルモン産生腫瘍

    若年者の子宮体癌患者さんには、卵巣の顆粒膜細胞腫や莢膜細胞腫といったホルモン産生腫瘍が合併することがあります。
    乳癌の術後にエストロゲン拮抗剤としてタモキシフェンという薬剤を用いることがあるのですが、この薬剤は子宮内膜でエストロゲン作用を発揮することがあるため、2年以上の投与でリスクが6〜7倍になるとされています。ただし、乳癌の再発抑制のメリットの方が大きいと考えてよいでしょう。
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◆どんな検査をして診断するの?

    内膜細胞診

    細い子宮内膜採取器具を子宮腔内に挿入し、器具を回転擦過することにより、内膜細胞を採取します。軽い下腹部痛と出血が伴いますが心配はいりません。

     
    子宮内膜細胞採取器具
    写真のようにいろんなタイプの器具があります。上の2つはループタイプ、一番下のはブラシタイプです。
    上の写真はループをしまい込んで子宮腔内へ挿入する状態の器具を示しています。直径約2.5mmと細く、簡単に挿入できます。
    下の写真は子宮腔内に挿入後にループを開いた状態を示していて、このループを360度回転させることにより子宮内膜細胞が採取できます。器具を抜く時は、再度ループをしまい込むため、抵抗なく抜くことができます。

    超音波断層検査

    子宮内膜の厚さや腫瘤陰影の有無を検討します。閉経後の人で子宮内膜の厚さが5mm以上の場合は精密検査が必要です。また、辺縁が不整な腫瘤陰影が筋層内にまで認められたり、子宮留血腫・留水腫・留膿腫が発見の糸口になることもあります。

    コーヒーカップ 子宮留血腫・留水腫・留膿腫について
    子宮腔は通常前後壁の内膜が接した状態ですが、子宮腔に血液が貯まったり(留血腫)、水が貯まったり(留水腫)、膿が貯まったり(留膿腫)することがあります。これは、内子宮口(子宮腔が子宮頚管に通じる部分)が閉塞していることを意味しますが、閉経後にこのような状態がある場合は、内子宮口の癌性癒着を一応疑う必要があります。

    子宮内視鏡(ヒステロスコピー)

    ファイバースコープを子宮腔内に挿入し、生理食塩水を流すことにより子宮腔を拡張して観察します。ポリープ状・結節状・乳頭状などの腫瘍の有無、異常血管の有無、頚管への浸潤の有無などを調べ、生検鉗子で疑わし所からの組織片を採取します。

    子宮内膜全面掻爬

    子宮腔内をまんべんなく掻爬し、確定診断のための組織診を行います。麻酔をかけて行いますから、痛みなどを心配する必要はありません。

    直腸診

    進行癌が疑われる場合は、子宮傍組織への浸潤がないかどうかを、直腸に指を挿入して調べます。

    CT・MRI

    浸潤の有無・転移の有無など体癌の進行度をCT・MRIで調べます。

    子宮体癌の手術進行期分類

    【参考資料】
    0期 子宮内膜異型増殖症に相当し、癌が極めて疑わしいもの
     
    T期 癌が子宮体部に限局するもの
    Ta期  子宮内膜に限局するもの
    Tb期  浸潤が子宮筋層1/2以内のもの
    Tc期  浸潤が子宮筋層1/2を超えるが、漿膜に達していないもの
     
    U期 癌が体部および頚管に及ぶもの
    Ua期  頚管腺のみを侵すもの
    Ub期  頚管間質浸潤のあるもの
     
    V期 癌が子宮外に広がるが、小骨盤腔を越えていないもの、または所属リンパ節転移のあるもの
    Va期  漿膜・付属器・腹腔細胞診陽性のいずれかまたは重複
    Vb期  腟転移のあるもの
    Vc期  骨盤リンパ節転移・傍大動脈リンパ節転移のいずれかまたは両方あるいは子宮傍組織に転移があるもの
     
    W期 癌が小骨盤を越えているか、明らかに膀胱または腸粘膜を侵すもの
    Wa期  膀胱浸潤・腸粘膜浸潤のいずれかまたは両方
    Wb期  腹腔内リンパ節転移・鼠径リンパ節転移のいずれかまたは両方を含む遠隔転移


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◆どのように治療するの?

子宮体癌の治療方針は、
(1)術前の臨床進行期分類
(2)組織型
(3)組織分化度
(4)全身状態から考えられるリスク などを総合的に評価して決定されます。
治療の基本は手術療法ですが、放射線療法化学療法ホルモン療法などが必要に応じて追加されます。手術は進行期にもよりますが、通常両側卵巣卵管を含めて子宮を全摘し、骨盤内のリンパ節廓清も行われます。子宮頚部への浸潤がある場合は、広汎子宮全摘術といって子宮付着靱帯を広範囲に切除する方法が選択されます。
放射線療法には、手術不能例に対する照射と手術療法の追加治療としての術後照射があります。
術後照射は、癌の浸潤が子宮筋層の1/2を超える時や子宮外に及んでいる時や骨盤内リンパ節や付属器への転移を認めた時などに行われます。
化学療法は、手術不能例や再発例を対象に寛解導入を目的とする場合や、手術で子宮筋層浸潤1/2以上であったり、リンパ節転移が認められたり、組織分化度が低く悪性度が高いことが予測される場合などに補助的に行われます。
ホルモン療法は、寛解維持の目的で行われ、プロゲステロンの誘導体(MPA:メドロキシプロゲステロン)を内服します。子宮体癌はホルモン依存性腫瘍のため、MPAの効果がある程度期待できます。

◆妊娠は無理でしょうか?

若い世代の人にも子宮体癌はあるわけですから、当然妊娠・分娩を希望される場合もあるでしょう。可能かどうかの判断は組織型と病期によっていて、組織診で高分化型腺癌であり、進行期がTa期(癌が子宮内膜に限局)の場合に限って、本人が切実に望む時に子宮の温存が試みられています。通常、MPAを内服後、子宮鏡検査および組織診(子宮内膜全面掻爬)で病変の消失が確認されれば妊娠が許可されます。治療にもかかわらず病変が残っている場合は、残念ながら子宮を切除しなければなりません。

◆日常生活の注意点は?

悪性腫瘍のすべてに共通して言えることですが、定期検診を欠かさず受けて早期発見に努めることが大切です。閉経後の人で不正性器出血があれば、直ちに産婦人科を受診すべきでしょう。若年者であっても不正性器出血をホルモンバランスの乱れと自己判断するのではなく、産婦人科でチェックを受けるように心がけましょう。
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乳癌

◆どんな特徴があるの?

女性における癌の罹患率は、30年前に上位を占めていた胃癌と子宮癌が下降しつつあるのに対し、乳癌・結腸(直腸)癌・肺癌・肝臓癌・膵臓癌などが増加してきています。なかでも乳癌は、その罹患率が女性における癌の第1位となって10年が経過し、その死亡者数も年間1万人に迫ろうとしています。欧米での報告によると、現在の生活様式を続けていけば10〜9人に1人は乳癌になると推定されていますから、日本も生活様式の欧米化に伴い、さらに増加することが懸念されます。

◆どんな症状があるの?

    お風呂上がりに鏡の前に立って、できるだけ自然に近い光の下で乳房を観察し、触ってみてください。まず、乳房に左右差がないかどうかから始まり、以下のような変化がないかを調べてください。

    赤くなっている

    熱感・圧痛のない発赤は、炎症性乳癌の可能性があり要注意です。授乳期のうっ滞性乳腺炎や授乳期以外の乳管閉塞による乳輪下膿瘍では通常熱感・圧痛が認められます。

    オレンジの皮のように見える

    進行乳癌で腫瘍細胞によってリンパ管が詰まると、皮膚にむくみ(浮腫)が出て、あたかも
    オレンジの皮のように見えます。

    皮膚に“くぼみ”や“ひきつれ”がある

    乳癌が皮膚に浸潤したり、乳房を支えている靱帯(クーパー靱帯と呼びます)に浸潤したり短縮を起こすと、皮膚表面に“くぼみ”や“ひきつれ”ができます。
    何もせずに認められる場合と、腕を上げたり、乳房に手をそえて動かすと“えくぼ”状に見える場合があります。

    乳首が引っ込んだ

    以前に比べて乳首が引っ込んだことに気づいたら要注意です。皮膚表面の“くぼみ”や“ひきつれ”と同じように、乳首の下に浸潤があると牽引されて乳首が引っ込みます。ただし、もともと陥没乳頭のある人ではわかりずらいでしょう。

    乳輪付近の湿疹が治りにくい

    軟膏治療で治りにくい“湿疹様のジクジクした発赤”は要注意です。乳房内の癌が表皮内に侵入したパジェット(Paget)病の可能性がありますから、生検が必要です。

    乳首を押さえると汁が出る

    乳首を押さえると透明や血の混ざった分泌物が出る場合も要注意です。細胞診や乳管造影が必要です。ただし、高プロラクチン血症による乳汁漏出症のこともあります。

    “しこり”が触れる

    乳房全体をまんべんなく時間をかけて調べることが大切です。“しこり”が発見された場合は、直ちに精密検査を受けて下さい。脇の下に“しこり”がふれた場合も同様です。乳房を4等分して考えると、乳癌が一番多くできる場所は上外側(乳癌全体の49%)なので、この部分は特に念入りに触ってみて下さい。
    乳癌の部位別発生頻度
    乳癌の部位別発生頻度
(日母研修ノートより)

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◆どんな人がなりやすいの?

    家族歴

    1親等以内に1人の乳癌の人がいるとリスクは1.8倍、2人以上で2.93倍と増加することから、遺伝的背景がうかがわれます。

    食事

    バターを含む動物性脂肪をたくさん摂取したり、高カロリー摂取での肥満は乳癌のリスクを高めるとされています。

    アルコール

    飲酒量の増加は、乳癌のリスクを高めるとされています。

    喫煙

    喫煙は乳癌のリスクを1.3〜14.8倍にまで高めるとする報告があります。

    初経時期

    初経が早かった人ほど閉経前後の乳癌発症率が高くなるとされています。これは、初経年齢が早いことにより、女性ホルモンがより長く乳腺に影響を及ぼすためと考えられます。

    妊娠分娩歴

    出産の経験のない人では、経産婦さんよりリスクが高くなります。初産年齢でみると、35歳以上の高齢初産の人では、26〜27歳に初回出産を経験した人に比べリスクが1.6倍になるとされています。つまり、20歳代で初回の分娩を経験し、分娩回数が多いほど乳癌のリスクが低下するものと考えられます。

    授乳歴

    乳癌のリスクは、授乳を12ヶ月以上続けると4.3%下がり、2回目以降の分娩後も12ヶ月以上続けると7%下がるとされています。これは、授乳期にはエストロゲンが低値に維持されていることが関係しているものと考えられています。

    経口避妊薬

    長期使用により発生リスクが高くなる報告もありますが、まだ結論には至っていません。

    乳腺密度

    乳腺組織の密度をマンモグラフィーというX線検査で測定した場合、密度が高い場合は、リスクが1.8〜6倍になるとされています。

    閉経時期

    閉経の遅かった人はリスクが高くなるとされています。逆に、何らかの理由で若くして両側卵巣を摘出された女性では、45歳までの乳癌発生率が自然閉経の人の約半分に低下するとされています。

    ホルモン補充療法

    WHI(Women's Health Initiative)という組織の行った大規模臨床試験成績では、ホルモン補充療法による乳癌のリスクは平均1.26倍に上昇するとしています。
    治療期間別では、5年未満では2.13倍、5〜10年では4.61倍と上昇しますが、10年以上になると逆に1.81倍と下降傾向を示しています。この理由としては、長期治療を行うような人では、癌になりにくい体質の人が選別された可能性が考えられています。また、子宮体癌や卵巣癌と異なり、エストロゲン単独使用よりもエストロゲンとプロゲステロンの併用の方がリスクが高まるとされています。いずれにしろ、ホルモン補充療法を受けている方では、少なくとも年1回以上のマンモグラフィーを含む乳癌検診を受けるべきでしょう。

    他の乳房疾患

    乳管上皮異型増殖や乳頭腫症では、リスクが数倍になるとされ、かつ若年発症と言われています。
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◆どんな検査をして診断するの?

    視診・触診

    触診を行うには、ホルモンの影響の少ない月経直後が最適です。視診・触診は、原則として“どんな症状があるの?”の所に記載した内容を、医師の立場から行います。

    マンモグラフィー

    マンモグラフィーというのは、単純乳房撮影法といわれるレントゲン検査で、乳房を上下と左右から板ではさみ、胸部レントゲンよりも弱いエックス線で撮影します。視診・触診では発見できないような微細な病変が砂をまいたような石灰化像として検出されます。乳癌の“しこり”を触るものと触らないものを合わせても、乳癌全体の94%がマンモグラフィーで発見できるとされ、残りの6%の発見のために触診などの他の検査を行うようなもの-----つまり、それくらいマンモグラフィーを行うことが乳癌発見に大切であると言う人もいます。

    超音波断層検査

    乳癌は超音波で低エコー(黒く見える)として描写されるので、乳腺実質内に低エコー域がないかどうかを調べます。腫瘤像のあるなしにより腫瘍像形成型と腫瘍像非形成型とに分類されます。腫瘤像形成型は後方エコー(腫瘤より深い位置のエコー)の状態により減衰型・中間型・増強型に亜分類され、腫瘤像非形成型は乳腺実質のパターンにより、均一型・豹紋型・乳管拡張型・多発性嚢胞型に亜分類されます。

    MRI・CT

    乳癌のスクリーニングというより、乳癌の診断が確定した人を対象として、術前に病変の進展範囲を明らかにする目的で行われます。

    乳頭分泌液検査

      細胞診
      乳頭分泌をきたす疾患には乳癌と乳管内乳頭腫が多いのですが、乳癌で乳頭分泌のみられる頻度は5〜10%とされています。乳癌での分泌液は血性のことが多く(50〜70%)、肉眼的にわからなくても潜血反応が参考になります。
      乳癌における乳頭分泌細胞診の陽性率は30〜60%、疑陽性率は3〜50%と報告され、細胞診の判定は必ずしも容易でないことを示しています。これは、乳管内へ発育・進展するタイプの乳癌(非浸潤性乳管癌や乳頭腺管癌など)では、乳頭分泌の頻度が高く、細胞診の陽性率も高いのに対し、外方や浸潤性発育を主体とする乳癌のタイプ(充実腺管癌、硬癌、特殊型乳癌など)では、乳頭分泌のみられる頻度は少なく、あっても癌細胞が検出される率が極めて低いことなどによっていると思われます。
      CEA測定
      CEAは腫瘍マーカーの1種ですが、測定キット(ラナマンモカードCEA)を用いて、乳頭分泌液中のCEA濃度を測定します。
      約68%の乳癌例で陽性(400ng/ml以上)がみられます。
      乳管造影
      乳頭分泌を認める乳管口より造影剤を注入後、レントゲン撮影にて異常乳管の走行や病巣部位の確認などを行います。

    吸引細胞診・生検

疑わしい“しこり”のある場合は、生検の前に吸引細胞診が行われます。嚢胞液が吸引された場合は、CEA測定もあわせて行います。“しこり”がなくてマンモグラフィーなどで異常が発見された場合は、吸引細胞診は無理なので、すぐに生検が行われることになります。いずれにしても確定診断は生検による病理診断に委ねられています。
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◆まぎらわしい病気はないの?

乳腺症、繊維腺腫、乳頭腫、脂肪腫、脂肪壊死、乳腺炎などがまぎらわしいことがあります。

◆どのように治療するの?

    手術療法

    乳癌の治療法は手術療法が基本です。日本では欧米に比べて乳房温存術式の頻度が少なく乳房をすべて切除する拡大乳房切除術・定型的乳房切除術が主流でしたが、近年では乳房温存手術へと移りつつあります。

    放射線療法

    乳癌は腺癌の中では比較的放射線の効果が期待できる腫瘍です。
    放射線療法には、
    (1)乳房温存治療での根治を目的とする場合
    (2)進行癌で手術不能例に行う場合
    (3)局所再発癌の治療目的の場合
    (4)乳房切除後の再発予防目的の場合
    (5)骨転移・脳転移など遠隔転移巣に対する治療の場合
    などがあります。

    化学療法

    化学療法の目的には、次の3つが考えられます。
      (1)術前化学療法:
      乳癌の腫瘍径が大きく、遠隔転移がない場合は、化学療法(抗癌剤投与)を手術前に行うことによって、乳房温存手術を可に能することが期待されます。
      (2)術後化学療法:
      遠隔転移がなくて手術可能であった例では、術後に補助的に化学療法を行うことによって治癒率の向上が期待されます。
      (3)遠隔転移症例:
      治癒は期待できませんが、延命効果と症状の緩和のために行われます。

    ホルモン療法

    術後補助療法としては、まず抗癌剤治療が約3〜6ヶ月間行われ、その後ホルモン療法が行われます。ホルモン療法としては、抗エストロゲン剤であるタモキシフェン(ノルバデックス)の5年間投与が推奨されています。タモキシフェンには抗癌剤のような強い副作用はありませんが、稀なものとして子宮体癌(子宮内膜癌)の発生、脳血管障害、肺塞栓、静脈血栓、白内障などがあります。したがって、タモキシフェンを服用している人では、定期的に産婦人科を受診して子宮体癌(子宮内膜癌)のスクリーニング検査を受ける必要があります。
    その他のホルモン療法としては、アロマターゼ阻害剤であるフェドロゾール(アフェマ)やアナストロゾール(アリミデックス)、プロゲステロン製剤であるメドロキシプロゲステロン・アセテート(ヒスロンH、プロベラ)などがあります。閉経前の乳癌患者さんに対しては、GnRHアゴニストであるゴセレリン(ゾラデックス)やリュープライド(リュープリン)で偽閉経状態にした後、さらにタモキシフェンを併用して直接抗腫瘍効果を期待する方法が行われています。
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◆妊娠中に見つかった場合は?

妊娠に悪性腫瘍(すべての悪性腫瘍)が合併する頻度は0.07〜0.1%とされています。したがって、妊娠中に乳癌が発見されることは極めて稀と考えられますが、一応注意が必要です。マンモグラフィーのレントゲン線量は極めて少ないので、腹部遮蔽をすれば胎児への影響は無視することができますが、乳汁分泌のある妊娠末期〜授乳期では腫瘤像や石灰化像などは発見されにくいのが難点です。“しこり”を触知した時は、むしろ超音波断層検査の方が臨床的有用性が高いと考えられています。もちろん生検により確定診断が必要なことは言うまでもありません。
乳癌の手術療法は開腹手術と異なり妊娠に与える影響は少ないので、必要があると判断されれば、分娩を待たずに行われることになります。

◆日常生活の注意点は?

すべての悪性腫瘍に共通することですが、早期発見早期治療が最も大切です。
幸い乳房はご自分で観察できる臓器ですから、年に数回はお風呂上がりに鏡の前でよく観察し、“しこり”がないかなども調べて下さい。ただし、今は、“しこり”のない段階で乳癌を早期に発見して、乳房温存療法にもっていくことが主流ですから、自分で観察して異常がなくても、定期的に検診を受けることが極めて大切でしょう。
厚生労働省は、2004年3月より視診・触診のみの乳癌検診を廃止し、40歳以上はマンモグラフィーとの併用を決め、2004年度から全市町村で受診できるように求めています。乳癌の死亡率が減少に転じている米国では2年以内のマンモグラフィーの受診率が70%を超えているのに対し、日本では2.1%(2002年、50歳以上を対象として算出)と極めて低いことに、厚生労働省がやっと重い腰を上げた状況です。住民健診でのマンモグラフィーの実施状況は、自治体間でかなりの格差があるようですから、マンモグラフィーを受けたい人は、『マンモグラフィー検診精度管理中央委員会』のホームページ(http://www.mammography.jp)を参考にしてください。なお、病院でのマンモグラフィーの窓口は産婦人科ではなく、外科あるいは放射線科がほとんどですから、ご注意ください。