山本産婦人科(三重県津市)のおしるし(産徴)・破水・陣痛についてのページです。

妊娠末期の出来事

いつ入院したらいいの?

予定日が近づくと不安ですよね。「私って本当に産めるのかしら?」とか、「陣痛って本当にわかるのかしら?」とか「陣痛の痛みに耐えられるのかしら?」とか考えちゃいますよね。

お答えします。

    「私って本当に産めるのかしら?」

    産めます!太古の昔から人類が繰り返してきた“いとなみ”だから!

    「陣痛って本当にわかるのかしら?」

    初めてお産をむかえるあなた。そんなに甘くありません。取り越し苦労です。

    「陣痛の痛みに耐えられるのかしら?」

    大丈夫です。これも取り越し苦労です。それに今さら「止〜めた」とは
    言えませんしね。

では不安を少しでも解消できるように、入院前後の出来事と入院のタイミングについて説明したいと思います。

1. “おしるし”

医学用語では“産徴”と言います。お産が近づき子宮の出口(子宮頚管)が徐々に開いてくると、卵膜(赤ちゃんを包み羊水を貯めている袋)と子宮壁との間にズレが生じるために、少量の出血が起こります。それまで子宮頚管を塞いでいた粘液とともに腟内へ押し出されてくるため、“ドロッとした血の混じったおりもの”として自覚されるのが特徴です。

お産が近づいた時の子宮頚管の変化
“おしるし”の量には個人差がありますが、“生理のはじまり”くらいの出血は異常ではありませんからご心配なく。
また、“おしるし”があったからといって、すぐにお産になるわけでもありません。「そろそろお産かな?」と考えて、入院準備のチェックをしていただき、待機して下さい。陣痛の開始は翌日かもしれませんし、数日後になるかもしれません。

時々“おしるし”があって、ビックリして電話してみえる方がいます。心配はいりません。様子を見て下さい。
だだし、電話は病院とのホットラインですから、心配なことがあれば、24時間いつでもどうぞ。
出血が太ももを伝って“シャー”と流れるような場合や“血のかたまり”がゴボゴボ出るような場合は異常ですから、お腹の痛みがあろうとなかろうと、すぐに連絡をとって下さい。
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2. お腹の張り

予定日が近くなると、お腹の張りをよく認めるようになります。これは、子宮の筋肉がお産に備えて準備体操をしているような状態で、“前駆陣痛”と呼びます。
痛みを伴うことはなく、また不規則です。そのまま自宅待機で大丈夫です。

そろそろ陣痛の測定を練習しましょう。
まず、手元に時計を準備して、リラックスした状態でお腹に手をあてがい、ふだんの柔らかい時の子宮の状態を観察することから始めましょう。子宮が硬くなってせり出してきたら、それが収縮ですから、(1)硬くなりだしてから柔らかくなるまでの時間(秒)と(2)硬くなりだしてから次の硬くなりだすまでの時間(分)を測定してみましょう。
(1)を発作時間と呼び、(2)を陣痛周期と呼びます。病院に連絡をとる場合も「発作時間が○○秒で、陣痛周期が○○分です」と言っていただければ「お主なかなかやるな」と感心されるでしょう。

3. 破水

生あたたかい液体が太ももを伝って流れ、下着がぐっしょり濡れる”のが特徴です。“尿漏れかな?”と感じるかもしれませんが、破水であれば2度・3度と動くたびにチョロチョロと流れ、尿漏れでないことがわかります。
破水であれば、痛みがあろうとなかろうと、すぐ病院に連絡して下さい。入院管理が必要です。破水の瞬間から、赤ちゃんは腟内のばい菌と接触するようになり、できうる限り産道感染症を避けるための産科管理が幕開けとなります。
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連絡・来院のタイミング

それでは、どんな時が来院のタイミングでしょうか。おおまかな目安についてまとめてみましょう。
     陣痛
    初産婦:10分おきの痛み 
    経産婦:15分おきの痛み 
     が入院の目安です。
      1. 遠くにお住まいの方は早めに。
      2. 通勤時間帯にかち合う場合は早めに。
      3. 外来で子宮口がゆる目で早産ぎみだった方は早めに。
      4. 前回お産が早かった経産婦さんは早めに。
      5. 合併症(妊娠高血圧症候群・内科疾患など)がある方は早めに。
      6. さかご”と言われている方は早めに。
      7. 胎盤の位置が低いと言われている方は早めに。
      8. 帝王切開術になるかもしれないと言われている方は早めに。
      9. 腹痛が激しい時は直ちに
     破水
    痛みがあってもなくても入院です。まず病院に連絡しましょう。
      1. 破水かどうかはっきりしない時は病院に連絡して下さい。
      2. お風呂・シャワーは止めておいて下さい。
      3. 清潔なパットを当てて、来院して下さい。
     出血
    出血の量が、ふだんの月経より多い時は病院に連絡しましょう。
      1. ふだんの月経量を目安にするとよいでしょう。
        少量の出血は“おしるし”と考えて待機して下さい。
        入院準備のチェックをお忘れなく。
     その他
      赤ちゃんが全く動かなくなった。
      心配で眠れない。
      その他何でも電話で相談して下さい。ホットラインは24時間受け付けています。

連絡のしかた

電話番号:(059)235−2118 【代表】です 。
1) ご本人が電話をかけて下さい。
2) お手元に診察券(受診番号)をご準備下さい。
(正確に対応させていただくため、カルテを出すのに必要です)
3) 情報提供いただきたい内容
A. 氏名
B. 診察券番号
C. 分娩予定日(妊娠週数)
D. 何回目のお産
E. 現在の状況:
  陣痛の始まった時刻
  陣痛の間隔・発作時間
  破水の有無
  出血の状態
  その他の異常の有無
F. 外来での経過(何か注意点はなかったかどうか)
G. 病院までの所要時間
H. 現在の連絡先(できればご家族の連絡先も)

    1. 本院では、妊娠末期になれば「入院連絡カード」をお渡ししています。
      いざという時に慌てないよう、あらかじめ記入して、電話のそばに用意しておくとよいでしょう。
    2. お電話をいただいた際には、カルテを手元に出して、正確に対応させていただいております。カルテを出すのに数分お待ちいただくかもしれませんがご了承下さい。
      少し時間がかかるようであれば、こちらから電話をかけ直させていただきます。心配せずに数分お待ち下さい。
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入院のしかた

電話で説明させていただきますから、その指示に従って下さい。
    1. 外来診療の時間帯の場合
      外来受付にお着きになったら、お申し出ください。
    2. その他の時間帯の場合
      病院にお着きになったら、入院玄関(夜間通用口)のインターホンを押して下さい。看護師が対応いたします。インターホンの応対なしにお入りになると、まごつかれると思いますから、ご注意ください。
      玄関は午後9時以降にはセキュリティのため、自動ロックがかかっています。
      看護師が解錠操作を行うまで数秒お待ち下さい。
自然分娩について
本院では可能な限り自然分娩に努めています。ただし、自然分娩には、放任自然分娩管理自然分娩があるというのが私の考え(私見)です。つまり、“何でもかんでもそのまま自然”というのは、“放任”につながる可能性があると思います。
今や合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子供の数)は
1.26(2005年)の少子化の時代です。すべての赤ちゃんが“貴重児”です。私は大学附属病院での診療に長く携わり、2次救急・3次救急で搬送されてくる多くの重症の妊婦さん達を治療してきました。その臨床経験から言っても、「安全・安心」こそ最優先されるべきだと考えています。
変なたとえですが“熟し柿”を放っておけば、落ちてつぶれてしまいますが、そ〜っと包み込むようにソフトランディングさせれば問題はないですよね。お産の場合でも“機が熟せば”病院内で(1)赤ちゃんの感染予防をはかり、(2)十分な分娩監視を行い、(3)予期せぬ緊急事態に万全を期すことが“ソフトランディング”だと思っています。
外来で“機が熟した”妊婦さんには、予定入院をすすめることがありますが、あくまでもご本人の希望が優先されますので、ご希望を遠慮なくお申し出下さい。
自宅分娩でも助産院での分娩でもなく、病院での施設分娩を選ばれたわけですから、そのメリットを最大限利用して下さい。